オール電化のデメリット

賃貸住宅にも普及しつつあるオール電化

空調設備にはエアコン、キッチンにはIHクッキングヒーター、給湯はエコキュートといった具合に、家庭内で使用する全ての熱源を電気で賄うオール電化の住宅。光熱費を電気に一本化できる上、暖房や給湯のコストを抑えられるのが魅力です。また火を使用しないことから、安全性の高い住まいとして人気があり、特に2000年代以降、普及が進んでいます。

賃貸住宅の中にも、オール電化を取り入れる物件が増えていますが、実はメリットばかりではありません。まず導入に手間がかかることです。例えばエコキュートは費用が高くつく上、設置場所を選びます。振動や運転音も伴うので、相応の対策が求められるでしょう。もっともこれは賃借人というより、家主が解決すべき課題なのですが…。

停電すると家電が動かなくなる

借り手としては、昼間の電気料金が高く設定されていることの方が気懸りでしょう。夜間は電気料金も安くなるので、食洗機などはタイマーを使用して、夜に稼働させる工夫も必要かもしれません。特にデメリットして大きいのは、停電時には全ての家電が機能しなくなることです。ただ電気が止まっても、事前にエコキュートのタンクにお湯が貯えてあれば、しばらくは対応できるでしょう。

ちなみに電気は、水道やガスなどと比べて、災害に遭った後の復旧が早いと言われています。停電に備えて、カセットコンロや石油ストーブなど他の代替手段を用意しておくと安心です。デメリットとしてもう一つ、IHクッキングヒーターには専用の調理器具しか使えない点が挙げられます。例えば耐熱ガラスや土鍋などは使用できないので、留意しておきましょう。